発熱で何日休むべき?仕事・学校復帰の判断基準について

発熱

熱が出た時に仕事や学校を何日休むべきか迷われることはないでしょうか。

発熱の程度や原因によって、休むべき期間は異なります。

一般的な風邪であれば解熱後24〜48時間、インフルエンザであれば学校保健安全法に基づく基準があります。

無理な早期復帰は、自身の回復を遅らせるだけでなく、周囲への感染拡大のリスクもあります。

発熱で何日休むべきかの判断基準と、適切な復帰のタイミングを理解しておくことが大切とされています。

スポンサーリンク

発熱で休むべき期間の基本的な考え方とは?

発熱で休むべき期間は、発熱の程度と原因疾患、解熱後の体力回復、感染拡大防止を考慮して判断することが重要です。

発熱の程度による判断

発熱の程度により、休むべき期間の目安が異なります。

37度台の微熱で、全身状態が良好であれば、1〜2日程度の休養で改善することが多いとされています。38度以上の発熱では、2〜3日以上の休養が必要な場合が多く、39度以上の高熱では、さらに長期の休養が必要になります。

ただし、体温の数値だけでなく、全身状態や症状の程度を総合的に判断することが重要です。

解熱後も休むべき理由

熱が下がったからといって、すぐに復帰することは推奨されません。

解熱しても、身体は完全に回復していないことが多く、体力も低下しています。無理に活動すると、症状が再燃したり、回復が遅れたりする可能性があります。

一般的には、解熱後24〜48時間は様子を見ることが推奨されます。この期間に体力が回復し、他の症状も改善していることを確認してから復帰することが望ましいとされています。

感染拡大防止の観点

休むべき期間を考える際には、感染拡大防止の観点も重要です。

発熱の原因が感染症である場合、解熱しても感染力が残っていることがあります。職場や学校に復帰することで、周囲の人に感染を広げるリスクがあります。

特に、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などの感染力の強い疾患では、感染力がなくなるまで休むことが社会的責任として求められます。

体力回復の必要性

発熱により、身体は病原体と闘い、多くのエネルギーを消費しています。

解熱後も、体力の回復には時間がかかります。十分な休養を取らずに復帰すると、集中力の低下、作業効率の低下、事故のリスク増加などが考えられます。

自身の健康のためにも、十分な体力回復を待ってから復帰することが重要です。

個人差への配慮

休むべき期間には、個人差があることも理解しておく必要があります。

年齢、基礎疾患の有無、普段の健康状態、仕事や学校の内容などにより、必要な休養期間は異なります。高齢者や基礎疾患のある方では、より長期の休養が必要な場合があります。

身体の回復具合を自分自身でよく観察し、無理のないタイミングで復帰することが大切です。

職場・学校のルール確認

職場や学校により、発熱時の休暇に関するルールが定められている場合があります。

何度以上の発熱で休むべきか、何日間休むべきか、診断書が必要か、復帰時に必要な手続きなどのルールを確認することが重要です。

インフルエンザや新型コロナウイルス感染症など、特定の感染症については、明確な基準が定められていることが多いとされています。

このように、発熱で休むべき期間は、発熱の程度と原因疾患、解熱後の体力回復、感染拡大防止、個人差、職場・学校のルールを考慮して判断することが重要とされています。

続いて、発熱の程度と休む期間の目安について見ていきましょう。

発熱の程度と休む期間の目安

発熱の程度と休む期間の目安は、37度台の微熱で1〜2日、38度以上で2〜3日以上、39度以上ではさらに長期となります。

37度台の微熱の場合

37度台の微熱で、全身状態が比較的良好な場合は、1〜2日程度の休養が目安です。

微熱程度であれば、一般的な風邪の初期段階である可能性が高く、十分な休養と水分補給により、比較的速やかに改善することが多いとされています。

ただし、微熱でも倦怠感が強い、食欲がない、他の症状が強いなどの場合は、より長期の休養が必要です。また、微熱が数日続く場合は、医療機関への受診が推奨されます。

38度以上の発熱の場合

38度以上の発熱がある場合は、最低でも2〜3日以上の休養が必要です。

38度以上は明らかな発熱であり、身体が感染症と強く闘っている状態です。無理に活動すると、症状が悪化したり、回復が遅れたりする可能性があります。

一般的な風邪であれば、2〜3日で解熱し始めることが多いとされています。解熱後、さらに1〜2日様子を見てから復帰することが推奨されます。

39度以上の高熱の場合

39度以上の高熱がある場合は、さらに長期の休養が必要です。

高熱は、インフルエンザなどの重い感染症の可能性を示唆しています。通常、3〜5日程度高熱が続き、その後徐々に解熱します。

解熱後も体力が大きく消耗しているため、2〜3日程度は休養を取ることが推奨されます。合計で5〜7日程度の休養が必要になることが多いとされています。

解熱までの日数

発熱の原因疾患により、解熱までの日数は異なります。

一般的な風邪では、2〜3日で解熱することが多いです。インフルエンザでは、抗インフルエンザ薬を使用した場合でも、3〜5日程度発熱が続きます。

細菌感染症で抗生物質による治療を受けた場合、24〜48時間以内に解熱し始めることが多いとされています。治療を受けても解熱しない場合は、再度医療機関を受診する必要があります。

一般的な風邪の場合

一般的な風邪(かぜ症候群)の場合、休むべき期間の目安は以下の通りです。

発症から解熱までが2〜3日、解熱後の様子見が1〜2日、合計で3〜5日程度が一般的です。ただし、咳や鼻水などの症状が残っている場合は、マスクを着用するなどの配慮が必要です。

職場や学校の方針により、「解熱後24時間は休む」などの基準が定められている場合は、それに従います。

全身状態による判断

体温の数値だけでなく、全身状態による判断も重要です。

熱は下がっても、強い倦怠感がある、食欲がない、めまいやふらつきがある、咳や鼻水などの症状が強い場合は、さらに休養が必要です。

「仕事や学校に行けそうだ」と自分で感じられる程度まで回復してから復帰することが、無理のない復帰のタイミングです。

このように、発熱の程度と休む期間の目安は、37度台の微熱で1〜2日、38度以上で2〜3日以上、39度以上ではさらに長期であり、全身状態も考慮して判断することが重要とされています。

次に、インフルエンザの場合の休む期間について説明いたします。

インフルエンザの場合の休む期間

インフルエンザの場合の休む期間は、学校保健安全法により「発症後5日かつ解熱後2日(幼児は3日)」と定められています。

学校保健安全法の基準

学校におけるインフルエンザの出席停止期間は、学校保健安全法により明確に定められています。

「発症後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」が出席停止期間です。この基準は、感染拡大を防ぐために科学的根拠に基づいて設定されています。

この基準を満たすまでは、学校に登校することはできません。

発症後5日かつ解熱後2日

「発症後5日かつ解熱後2日」の数え方について、正しく理解することが重要です。

発症後5日の数え方は、発症した日を0日目として数えます。例えば、月曜日に発症した場合、火曜日が1日目、水曜日が2日目となり、土曜日が5日目です。

解熱後2日の数え方は、解熱した日を0日目として数えます。例えば、木曜日に解熱した場合、金曜日が1日目、土曜日が2日目となり、日曜日から登校可能です。

両方の条件を満たす必要があるため、より長い方の期間が適用されます。

幼児は3日

幼児(幼稚園児、保育園児)の場合は、「解熱後3日」となります。

幼児は、成人よりも感染力が長く続く傾向があるため、より長い期間の出席停止が定められています。小学生以上は「解熱後2日」、幼児は「解熱後3日」です。

この基準も、発症後5日という条件と合わせて、両方を満たす必要があります。

職場の場合の考え方

職場においては、学校保健安全法のような法的拘束力のある基準はありません。

ただし、多くの職場では、学校保健安全法の基準に準じて、「発症後5日かつ解熱後2日」を目安としています。職場の就業規則や感染症対策マニュアルを確認することが推奨されます。

医療機関、介護施設、教育機関など、感染に脆弱な方と接する職場では、より厳格な基準が設定されていることがあります。

感染力のある期間

インフルエンザの感染力がある期間は、一般的に発症前日から発症後5〜7日程度とされています。

発症後3日間が最も感染力が強く、その後徐々に弱くなります。解熱後も2〜3日は感染力が残っているため、学校保健安全法の基準が設定されています。

抗インフルエンザ薬を使用した場合でも、感染力のある期間は短縮されないため、同じ基準を守る必要があります。

復帰のタイミング

インフルエンザから復帰するタイミングは、以下の条件をすべて満たした時です。

発症後5日を経過している、解熱後2日(幼児は3日)を経過している、全身状態が回復している、咳などの症状が軽減している、仕事や学校に行ける体力がある、職場や学校の基準を満たしているなどです。

これらの条件を満たしていても、体調が優れない場合は、無理をせずさらに休養を取ることが推奨されます。

医師の診断書

職場や学校によっては、インフルエンザからの復帰時に医師の診断書(治癒証明書)が必要な場合があります。

診断書には、インフルエンザと診断された日、解熱した日、出席・出勤可能な日などが記載されます。診断書が必要かどうかは、事前に職場や学校に確認しておくことが推奨されます。

診断書の発行には、医療機関への再受診が必要な場合と、初回受診時に発行してもらえる場合があります。

このように、インフルエンザの場合の休む期間は、学校保健安全法により「発症後5日かつ解熱後2日(幼児は3日)」と定められており、職場でもこれに準じることが多く、復帰時には診断書が必要な場合があるとされています。

続いて、新型コロナウイルス感染症の場合について見ていきましょう。

新型コロナウイルス感染症の場合

新型コロナウイルス感染症の場合、療養期間の目安は発症後5日間であり、職場・学校の方針を確認することが重要です。

発症後の療養期間の目安

新型コロナウイルス感染症の療養期間については、政府の方針が変更されてきた経緯があります。

現在(2026年1月時点)の一般的な目安は、発症後5日間かつ症状軽快後24時間程度とされています。ただし、これは法的な義務ではなく、推奨される目安です。

職場や学校により、独自の基準を設けている場合があるため、必ず確認することが必要です。

症状軽快後の考え方

新型コロナウイルス感染症では、「症状軽快」の判断が重要です。

症状軽快とは、解熱剤を使用せずに解熱し、かつ、呼吸器症状が改善傾向にある状態を指します。単に熱が下がっただけでなく、咳や息苦しさなどの症状も改善していることが重要です。

症状軽快後24時間経過してから復帰を検討することが推奨されます。

職場・学校の方針確認

新型コロナウイルス感染症に関する対応は、職場や学校により大きく異なります。

発症後何日間休むべきか、復帰時に診断書や陰性証明が必要か、復帰後の感染対策(マスク着用など)の要否などについて、職場や学校の方針を確認することが必須です。

特に、医療機関、介護施設、教育機関などでは、厳格な基準が設定されていることが多いとされています。

感染対策の継続

復帰後も、一定期間は感染対策を継続することが推奨されます。

発症後10日間程度は、他者への感染リスクがゼロではないため、マスクの着用、手指衛生、換気、人との距離の確保などの感染対策を継続することが望ましいとされています。

特に、高齢者や基礎疾患のある方との接触は、できるだけ避けることが推奨されます。

検査の扱い

新型コロナウイルス感染症の復帰に際して、検査(抗原検査やPCR検査)の扱いについては、職場や学校により異なります。

陰性確認を求める職場もあれば、症状の改善のみで復帰を認める職場もあります。ただし、症状が改善しても、しばらくの間は検査で陽性が続くことがあります。

検査結果よりも、症状の改善と経過日数を重視する方針が一般的になってきています。

周囲への配慮

新型コロナウイルス感染症から復帰する際は、周囲への配慮も重要です。

復帰した後も、咳エチケット、マスクの着用、こまめな手洗い、換気などの基本的な感染対策を継続します。体調が完全に回復していない場合は、無理をせず、在宅勤務やリモート授業などの選択肢も検討することが推奨されます。

周囲の人に感染させないという社会的責任を持って行動することが大切です。

このように、新型コロナウイルス感染症の場合、療養期間の目安は発症後5日間かつ症状軽快後24時間程度であり、職場・学校の方針確認、復帰後の感染対策継続、周囲への配慮が重要とされています。

次に、解熱後の復帰タイミングについて説明いたします。

解熱後の復帰タイミング

解熱後の復帰タイミングは、解熱後24〜48時間様子を見て、体力の回復と他の症状の改善を確認してからが適切です。

解熱後24〜48時間は様子見

一般的な風邪の場合、解熱後24〜48時間は様子を見ることが推奨されます。

解熱直後は、まだ体力が回復していないことが多く、無理に活動すると症状が再燃する可能性があります。解熱後少なくとも24時間、できれば48時間は安静にして、体調が安定していることを確認します。

多くの職場や学校では、「解熱後24時間は休む」という基準を設けています。

体力の回復を確認

復帰する前に、体力が回復しているかを確認することが重要です。

朝起きた時に、身体が重くない、だるさがない、普段通りに活動できそうだと感じることが、体力回復の目安です。階段を上ったり、少し歩いたりしても、息切れや疲労感が強くない状態であることを確認します。

体力が回復していない状態で復帰すると、集中力が低下し、事故やミスのリスクが高まります。

他の症状の改善

解熱しても、他の症状が残っている場合は注意が必要です。

咳、鼻水、のどの痛みなどの症状が強く残っている場合は、まだ感染力がある可能性があります。特に、激しい咳が続いている場合は、周囲への感染リスクがあるため、マスクを着用するか、もう少し休養を取ることが推奨されます。

他の症状が軽減し、日常生活に支障がない程度になってから復帰することが望ましいとされています。

無理な早期復帰のリスク

無理に早期復帰すると、様々なリスクがあります。

症状の再燃や悪化、回復の遅延、合併症のリスク増加、集中力低下による事故やミス、周囲への感染拡大などです。

特に、高熱が続いた後は、身体が大きなダメージを受けているため、十分な休養が必要です。「少し良くなったから」と早期復帰すると、かえって長期間体調不良が続くことがあります。

周囲への感染リスク

解熱後も、感染力が残っている場合があります。

一般的な風邪でも、症状が残っている間は、ある程度の感染力があります。咳やくしゃみにより、ウイルスを周囲に広げる可能性があります。

職場や学校に復帰する際は、マスクを着用する、手指衛生を徹底する、咳エチケットを守るなどの配慮が必要です。体調が完全に回復するまでは、人との距離を保つことも推奨されます。

段階的な復帰の重要性

可能であれば、段階的に復帰することが推奨されます。

初日は短時間勤務や軽い業務から始める、在宅勤務と出勤を組み合わせる、体育の授業は見学するなど、身体に負担をかけすぎない工夫が有効です。

いきなり通常通りの業務や活動を行うと、身体に負担がかかり、症状が再燃する可能性があります。数日かけて徐々に通常の活動レベルに戻していくことが理想的です。

このように、解熱後の復帰タイミングは、解熱後24〜48時間様子を見て、体力の回復と他の症状の改善を確認し、無理な早期復帰を避け、段階的に復帰することが重要とされています。

最後に、職場・学校への連絡と診断書について説明いたします。

職場・学校への連絡と診断書

職場・学校への連絡は早めに行い、診断書の必要性を確認し、復帰時には適切な報告を行うことが重要です。

早めの連絡の重要性

発熱により休む場合は、できるだけ早く職場や学校に連絡することが重要です。

発熱に気づいた時点で、当日の朝、または前日の夜に連絡します。連絡が遅れると、業務の調整や代替要員の手配に支障をきたすことがあります。

連絡する際は、体温、主な症状、いつ頃から発熱したか、医療機関を受診する予定かなどを伝えます。

診断書が必要な場合

職場や学校により、診断書(病欠証明書、治癒証明書)が必要な場合があります。

インフルエンザや新型コロナウイルス感染症など、特定の感染症の場合は診断書が必要なことが多いとされています。また、長期間(3日以上、1週間以上など)休む場合に診断書を求められることがあります。

診断書が必要かどうかは、休む前に確認しておくことが推奨されます。診断書の発行には、医療機関への受診が必要です。

復帰時の報告内容

復帰する際は、職場や学校に適切な報告を行います。

いつから復帰するか、体調は回復したか、医師の許可は得たか、診断書は持参するかなどを事前に連絡します。

復帰初日には、上司や担当者に体調が回復したことを報告し、必要に応じて診断書を提出します。まだ完全には回復していない場合は、その旨を伝え、配慮を求めることも重要です。

感染症の種類の報告

発熱の原因が特定の感染症であった場合は、その情報を報告することが重要です。

インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、溶連菌感染症など、感染力の強い疾患であった場合は、職場や学校に報告します。これにより、接触者の健康観察や感染対策の強化などの対応が取られます。

プライバシーに配慮しながらも、感染拡大防止のために必要な情報は共有することが社会的責任です。

職場・学校のルールの確認

発熱時の対応について、職場や学校のルールを事前に確認しておくことが推奨されます。

就業規則、学校のしおり、感染症対応マニュアルなどに、発熱時の対応が記載されていることがあります。何度以上の発熱で休むべきか、何日間休むべきか、診断書の要否、復帰の条件などを確認します。

ルールが明確でない場合は、上司や担当者に相談して、適切な対応を確認することが大切です。

医療機関への相談タイミング

以下のような場合は、医療機関への受診が推奨されます。

38.5度以上の高熱が続く、解熱剤を使用しても熱が下がらない、呼吸困難や激しい頭痛などの重篤な症状を伴う、高齢者や基礎疾患のある方の発熱、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症が疑われる場合などです。

医療機関を受診することで、適切な診断と治療を受けられ、診断書の発行も可能になります。受診のタイミングに迷う場合は、電話で相談することもできます。

このように、職場・学校への連絡は早めに行い、診断書の必要性を確認し、復帰時には適切な報告を行い、感染症の種類を共有し、職場・学校のルールを事前に確認することが重要とされています。


※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療に代わるものではありません。症状や治療に関するご相談は、医療機関にご相談ください。

監修医師

理事長・院長
今村 英利
Imamura Eli

略歴

2014年10月神戸大学博士課程入学
2019年3月博士課程卒業医師免許取得
2019年4月赤穂市民病院
2021年4月亀田総合病院
2022年1月新宿アイランド内科クリニック院長
2023年2月いずみホームケアクリニック